洋服写真からの平置き撮影 衣類撮影ライティング

Tips6の続編です。「洋服撮影平置き」で講座を進めて参ります。Tips6では、衣類の「柔らかみ」表現について触れました。(適切な説明画像はありませんでしたが…冷汗)今回は良い例の商品写真(植田写真事務所様提供)が入手できましたので、その1枚の画像から、いくつかの情報を読み取る形で衣類撮影を考えて参ります。※画像は著作権もございますので、NO COPYでお願い致します。

洋服写真 平置き撮影 1

このようなしっかりした写真が通販サイト内にあれば、非常に心強いです。では、商品写真1枚から情報を読み取って参りましょう。お断りしますが撮影のプロではない人間が推定して参ります。机上で考えておりますので間違った推定や解釈も含まれていることかと思います。撮影行為を推測しながら実際にトレースしていけばわかるのですが…。ここでは頭の体操として行ってみます。読み違えた箇所はページ後半で検証して参ります。

 

まず、目につくのが、「背景から受けるイメージ」です。背景は赤色、衣類は白色なので、色の対比からクリスマスイメージまたは年末商戦を意識している写真だと想像できます。背景は赤の塩ビシート=クラフトシート(ホームセンターにあります。※注意1)を狙いで使われているようです。ツヤがあり、光の返りも若干あるのでしょうか。ちなみに、黒の塩ビシートを使えば、上品感や高級感が演出できます。また白黒バックと白赤バックを比べると、後者は「可愛らしさ」や「活気」を感じさせてくれます。背景色はいろんな色を試すと面白いと思います。商品のイメージがガラッと変わります。

洋服写真 平置き撮影 6

衣類に目を向けてみますと、ポージング設定も良く、形状は細部までキレイに整えられています。襟まわり、袖口や胴体口の処理もキレイです。難しいフードの形状処理も丁寧です。これらは基本として手を抜きたくない部分です。ボディは厚みがあり立体的で、ボディとフードに高低差ができるので、フードの収まりが良く、形状処理もしやすそうです。立体感で見ますと、ボディもそうですが、どちらかと言えば腕の方が立体的になっています。この衣類はその方がバランスが良く見映えが良いのでしょう。さらに、お気づきかどうかわかりませんが、冬物のアウターらしく、「ふっくら」と仕上げて、「暖か味」(機能性)を醸し出す狙いも見てとれます。サムネイルサイズで見ると顕著に感じます。立体表現はTips6をご覧頂いている方なら、その方法は既にご存知かと思います。


さらに情報を読み取って参ります。推定を交えています。合っているとは限りません。

 

次にライティングです。まず、光がどの方向から入れられているのかはお分かりですよね。一見するとおおよそ10時くらいの方向から。
洋服写真 平置き撮影 ライティング 5

ライトは今のところ1灯か2灯か判別はつきません。もし平置き撮影であれば、
簡易スタジオ「置き撮り」のライティング位置と同じ、または、似ているのではないか?と思い当たります。もしも2灯であればやはりこの環境は使えます。(理由は後ほど分ります。)

商品撮影 平置き撮影 スタジオ 2
ライティング位置を探ってみましょう。右腕の影と左腕の影を使って割り出してみます。右腕の影は真下方向へ伸びています。一方、左腕の影は左斜め下へ長く伸びています。影の出る方向が違うのでライトは2灯ではないでしょうか?11時30と10時の位置くらいでしょうか?

商品写真 平置き撮影 ライティング 3

そう考えるとどうも「平置き」撮影のようです。「吊るし」になると2灯の配置に手間が掛かってしまいますので。撮影効率も考えると。…やはり「平置き」でしょうか?
ライトの高さは左腕の影からすると、左斜め下に「長く」伸びているので、高さはそれほど高くない(コンパネ表面からあまり離れていない)位置にセッティングされていそうです。

 

その他の影を探してみましょう。見当たる箇所は衣類の表面と衣類の左側面です。ともに濃い影が出ています。だとすれば、画面右にはレフ板は使われていないような気がします。(講座DVDをご覧の方は、ジーンズ撮影で学習しました。)

洋服写真 平置き撮影 レフ板 4

ボディ表面にできるシワの影を意図して表現するためでしょう。レフ板を使っていない分、画面左斜めからの強めのライトのみを使っているようです。それはフードの毛の半分が白くなっていることからも判断できます。(なのでやはりこの写真はややイメージ系の使用用途でしょうか。)

このライティングの効果は、強めのライトでアウターの持つ「白さの強調や素材の質感(ツヤ)」の表現。さらに逆側レフを使わず、光の返しを無くすことで、ボディにできるシワの影を浮き上がらせ、「白黒のメリハリ」を引き出していることかと思われます。狙いは「質感表現による上品さの演出」ではないでしょうか。間違ってもボディ表面のシワの影すべてを消し去るようなライティングはしない方が良いでしょう。


ここまでで、「クリスマスや年末」というイベントイメージ上に、「可愛らしさや活気」、「衣類の見映えや機能性」、「質感や上品感」の3つの要素が組み合わさっています。


ランプの種類については、正直わかりません。プロ仕様のものか?簡易スタジオ仕様のものか?ブルー系電球なのか?…申し訳ございません。設備に興味がお有りの読者も多いのですが。…機会があればご紹介します。

 

最後にカメラ(ワーク)について。
「商品が正確に写し撮られた写真」ですので、その場合のカメラポジションは被写体(アウター)から(なるべく)距離をとって撮影します。要領は脚立に乗り、できるだけ上部から撮影します。

 

カメラ設定ですが、近々、講師による商品撮影ページ公開されますので、カメラ設定はそちらをご参考に。(私は撮影経験がまだまだ少ないので、良い推定ができません。講師のページでは講座DVDで提案した設定より、一歩進んだ設定が公開の予定です。

 

皆さんも、このようなことを思いながら、通販サイトやカタログまたは雑誌などの商品写真に目を凝らして、いろいろな情報を盗みとってみて下さいね。それらの真似も良いですが、商品の良さを見切り、お客様視点で考えながらご自身でイメージ発想(提案)することも大切です。適宜使い分けましょう。
★後者は前者の組み合わせで成り立つとも言えます。前者の効率的な吸収の為には、本TIPSのように分析的な目で見る(行う)と良いでしょう。

黄色ライン

検証結果・ポイントのみ

講師のコメントより、正解は以下です。
1.クリスマス用に撮られたとのことです。
2.撮影方法は平置きです。
3.ライトは2灯、位置もほぼ合っています。

次に読み違え部分は以下です。
1.背景は赤色バック紙が使用されていました。
2.衣類のふっくら感は控え目でした。
3.強くないライティングでした。

修正)今回のライティングの効果は、『「立体感の強調」と「質感表現による上品さの演出」』に修正します。2017.3.1
※「立体感の強調」についてはTHANKSメール内、講師コメント及び追記部に記載

その他 2017.3.29追記
1.画像を確認した「PCモニターの影響」と「ライティングの効果」で、衣類は一見すると白色に見えましたが、厳密には白色ではないようです。しかし「狙いのイメージ」は、白赤対比でしょうから、説明展開として、衣類はわかりやすく白色としました。(確認するPCモニターにより違いがでます。現物確認はお忘れなく。)



内部都合により検証詳細はTHANKSメールに添付することになりました。
誠に申しわけございません。

※注意1)衣類がすっぽり置けるくらいのクラフトシートはホームセンターにないかもしれません。
メーカーに問い合わせた方が良いかもしれません。なければ代用物を考えましょう。

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2017.2.13~2017.2.26の期間中は、「衣服でおぼえる商品撮影講座DVD」をお買い上げの皆様及びリピーター読者様にご覧頂けるようページ全体を掲載致しておりました。日頃よりお引き立て頂いております皆様には、ほぼご覧頂けたことかと存じます。2017.2.26を持ちまして、ページ後半部(「検証部分」及び「追記部分」)は、講座DVD、THANKSメールの添付ファイルとさせて頂きます。なお、添付ファイルは文章のみの構成です。説明画像は下の3枚の写真をご覧ください。
多くのご閲覧誠に有難うございました。

2017.2.26
運営担当 田中
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洋服写真1 通常の(強い)ライティング

洋服写真2 この衣類に適したライティング

洋服写真 衣類ライティング 光部分


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